手ぶら登園保育コラム

保育園の運営に役立つ情報を発信

保育士に人気の研修とは?内容を知ってスキルアップに繋げよう!

保育士に人気の研修とは?内容を知ってスキルアップに繋げよう!

共働きの家庭の増加に伴い保育所利用が増えている今、保育士へのニーズが多様化してきています。
保育士に求められるスキルにも期待が高まる中、保育士さん達はどのようなスキルを身につければ良いのかお悩みではないでしょうか。

今回は人気の研修内容やその実施時期はいつなのか、研修に行く際の好ましい服装についてお話ししていきます。

保育士に人気の研修6選!

保育士の研修は、自治体など行政機関が主催しているものや民間の保育関連機関が主催するもの、あるいは保育所が主催しているものなど様々です。
今回は中でも人気の研修についてご紹介していきます。どれも保育士にとって自身のスキルアップに繋がるものとなるでしょう。

障がい児研修

障がい児研修は、障がい児やその保護者への対応を学ぶ研修になります。

保育所では、障がい児の保育利用が年々増えています。それに伴い個々の配慮や指導と、障がい児に対する保育士の働きはとても重要です。
また、平成28年4月には障害者差別解消法が制定されました。保育士は社会の一員として、障がい児に対し「合理的配慮」の提供が求められています。

しかし、平成28年の調査では障がい児への保育や保護者対応に困難さを感じる保育士の割合が多いことが分かっています。
障がい児保育の大切さは実感していても、どのように保育をしたら良いか分からない保育士が多いのではないでしょうか。

そこで役立つのがこの障がい児研修です。障がいに関する基礎知識からはじまり、関わり方や指導方法、保護者対応を学ぶことができます。
障がい児の健やかな成長のため、あるいは円滑なクラス運営のために役立つ研修となることでしょう。

絵本の研修

絵本の研修は、絵本の選び方から子どもへの読み方について学ぶ研修です。

絵本は子どもの健やかな人間性を育てるために有効です。日本では、国立青少年教育復興機構による「絵本専門士」という制度があるほど、子どもにとって大切なものであると位置付けられています。

保育士の中には、絵本の大切さは理解していても「絵本を読むのが苦手なんだよなあ・・・」「どうやったら子どもにもっと絵本の世界を楽しんでもらえるのだろう?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

絵本の研修は、発達段階に合わせた絵本の選び方や子どもが夢中に慣れるような絵本の読み方まで、実際に講師が絵本の読み聞かせをおこないながら進みます。
また、子どもと大人では絵本を見る視点が違うとも言われていますので、そのような点についても研修の中で学ぶことができます。

ダンス・リトミックの研修

ダンス・リトミックの研修は、実際に体を動かしながら指導方法を学ぶ研修になります。

リトミックとは、音楽に合わせて体を動かす体操のことです。
子どもは体を動かすことが大好き。ダンスやリトミックを取り入れているという園も多いのではないでしょうか。

平成20年からは中学校でもダンスが必修になったことで、幼い頃からの取り組みに保護者の関心も高まっています。

リトミックは専門知識が必要不可欠なもの。2010年の長島による「保育現場におけるリトミックの理解に関する考察」では、取り入れているが自信がないという保育者が全体の約3割いました。
ここから、専門知識を要している保育者が少ないのではないかと考えられます。

ピアノに合わせてどのような動きを指導すれば良いのか、ねらいをどのように設定すれば良いのかなど、実際に体を動かしながら学べるため保育現場での取り組みにつなげやすいです。
また、運動会や発表会のレパートリーにも加えられるため、人気の理由となっています。

食育の研修

食育の研修は、子どもの食についての知識や指導方法を学ぶ研修です。

食事は毎日家庭と保育所でおこなうもの。その1日1日の積み重ねが、子どもの健やかな成長のためには欠かせないものとなります。
ただ、子どもの食事は食が細い子、食べ過ぎてしまう子、偏食が激しい子など、個々への対応が必要な場面も多くあり、悩む保護者も多いです。

子どもが食事の大切さを体得していけるよう援助する知識を身につけることはもちろんのこと、保護者にもアドバイスができるような知識を持っておくことが必要になります。
また、近年ではアレルギー児が増えていることから、アレルギーに関する知識、対応力も求められます。

食育の研修において、子どもへの援助や保護者の悩み相談に対応できるよう知識を身につけていきましょう。

乳児保育研修

乳児保育研修は、乳児への関わり方や保育方法について学ぶ研修です。

令和2年の調査では、0〜2歳での保育所利用数が全体の約4割と高い割合で利用されていることがわかっています。
共働き世帯が多くなる中、乳児保育のニーズも高まってきているという現状がうかがえます。

乳児は、幼児に比べてより専門的な知識や配慮が必要です。研修ではロールプレイングを通して乳児への対応を体験できたり、事故への対策や予防策などの知識を学ぶことができます。
研修によっては他の保育士との意見交換の場などもあり、より現場に近い知識を得ることができるでしょう。

保護者対応の研修

保護者対応の研修は、保護者への対応方法や対策の仕方を学ぶ研修です。

須永らがおこなった「保護者の保育ニーズとその対応に関する研究Ⅲ」では、保護者による相談件数の増加において保育者の負担が高まっていることが分かっています。
件数だけではなく「どのように対応をしたら良いのか」ということに困っている保育士も多いです。

保護者の中には、慣れない育児や育児環境にストレスを抱えている場合もあります。子どもの健全な育ちのために、相談事を聞いたり、必要であれば関係機関へつないだりと、保育者の力量や判断力が求められます。

時にはクレームにもつながってしまうこともあり、苦手意識を感じてしまう保護者対応ですが、理想は「一緒に子どもを育てるパートナー」となることです。
適切な知識をもち、保護者の困り感を一緒に解消していけると良いですね。

給料アップ!キャリアアップ研修に注目!

行政が保育士確保のために打ち出している政策の1つに「処遇改善等加算Ⅱ」というものがあります。これは、保育士のキャリアアップの道筋を作ることと、賃金アップの目的があります。
処遇改善等加算Ⅱを受けるために「保育士等キャリアアップ研修」を修了することが必要になります。

処遇改善等加算Ⅱで増えた3つの役職

保育士は、今まで「園長」「主任保育士」の2つの役職しかなく、キャリアアップがしづらい環境でした。そのために給料の上がり方も緩やかであり、他の職種に比べて年収も少ない現状にあります。

そこで打ち出された政策では以下の3つの役職が増え、役職に就くことで補助金が国から保育所へもらえるシステムが作られました。補助金額と対象条件は以下の通りです。

役職補助金額対象条件
副主任保育士月額4万円①経験年数おおむね7年以上
②職務分野別リーダーを経験
③別に定める研修を修了していること
④副主任保育士等としての発令
専門リーダー同上同上
職務分野別リーダー月額5千円①おおむね3年以上の経験年数を有すること
②「乳児保育」「幼児保育」「障害児保育」「食育・アレルギー」「保険衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」いずれかの分野を担当すること
③別に定める研修を修了していること
④職務分野別リーダーの発令
参考:施設型給付費等に係る処遇改善等加算Ⅰ及び処遇改善等加算Ⅱについて

対象条件の欄の「別に定める研修を修了していること」がいわゆる「保育士等キャリアアップ研修」のことを指します。次の項で、どのような内容の研修があるのか詳しく見ていきましょう。

どのような研修を受ける必要があるの?

研修の内容は以下の8分野です。

  • ①乳児保育
  • ②幼児保育
  • ③障害児保育
  • ④食育・アレルギー
  • ⑤保険衛生・安全対策
  • ⑥保護者支援・子育て支援
  • ⑦保育実践
  • ⑧マネジメント
副主任保育士マネジメント+3つ以上の分野の研修を修了すること
専門リーダー4つ以上の分野の研修を修了すること
職務分野別リーダー自分の担当する分野(①〜⑥の中で)の研修を修了すること
参考:施設型給付費等に係る処遇改善等加算Ⅰ及び処遇改善等加算Ⅱについて

研修時間は1分野につき15時間以上と定められおり、レポート提出などで知識や技能がしっかりと習得されているか確認があります。
また、研修修了後には「修了証」が交付され、引越しで他県に行ったとしても、転職で他園で働くことになったとしても有効となるものです。自分のキャリアを示す大きな強みになることでしょう。

このように国では保育士の処遇改善のための研修が行われています。個人のキャリアやスキルアップだけではなく、結果として給料アップにもつながってくるため、園で取り組みがあった場合は積極的に申し出ましょう。

研修の時期や時間帯は?

保育士は、勤務時間内や時には休日に研修を受けます。業務量が多い中それは簡単なことではないはず。
どのような時期に研修が行われているのか、時間帯はいつのことが多いのか気になるのではないでしょうか。

保育士が忙しい時期を避けた開催が多い

保育士の研修は基本的に1年中おこなわれています。しかし、10月〜12月にかけては運動会や発表会など大きなイベントが集中する時期であるため開催されることが少ないです。
反対に夏はお盆休みもあり預かる子どもが少ない時期もあります。そのような時には都心部で大規模な研修会がおこなわれることがあります。

時間帯は平日と休日で違う

保育士の研修は平日も休日もおこなわれます。時間帯は、平日では保育が終わった後の19時ごろ、休日は13時からおこなわれることが多いです。
平日でも、遠方での研修会は1日かけておこなわれたり、宿泊を伴うこともあります。

オンラインでの研修開催も!

全国保育士会や民間の機関で、オンラインの講習会が盛んにおこなわれています。
オンラインのメリットは会場へ行く手間がなく、交通費用がかからないこと。手軽に誰でも参加できる便利さがあります。

全国保育士会の研修では、動画公開期間が設けられており、その間であればいつでも受講が可能。もう1度聞きたい部分は巻き戻して聞くことができるため繰り返しでの学びを深めることができます。

民間の研修会では時間や人数に縛りはあるものの、中には無料で聞けるものもあるため探してみると良いでしょう。

研修に行くときの服装や気をつけること

研修は、様々な園から保育士が集まります。園の代表として、ふさわしい服装や態度が大切です。
どのような点に気をつけると良いのか、順に見ていきましょう。

服装は研修にあったものを選ぼう

保育士の研修には座っておこなうものと、体を動かすものの大きく分けて2つがあります。
座っておこなう場合は、基本的にスーツが良いです。つい仕事着のまま行きたくなってしまいがちですが、研修会は違う園の保育士が集まる場であるため、きちんとした印象のスーツを選ぶことが好ましいです。

反対に、体を動かす研修はジャージなど動きやすい服装で行きましょう。スーツやスカートなど見るからにそぐわない服装では、思い切り体を動かすことができず研修内容を吸収しづらいでしょう。

TPOにあった服装を選び、見た目から研修を受ける態度を意識していきましょう

社会人としてマナーを守った態度で臨もう

保育士の研修会は様々な場所でおこなわれます。それが必ずしも園から近いとこばかりではなかったり、午前だけ勤務をして午後に研修会がおこなわれるといった場合もあります。
あらかじめ道を調べておいたり、代替の保育士に時間を伝えておいたりすることで、開始時間に遅れないようにしましょう。

また、ワークショップ型の研修やダンスの研修は、つい楽しくなり私語をしてしまいがちです。
講師の言葉を聞き逃すだけではなく、他に参加している保育士の迷惑にもなります。園の代表として研修を受けていることを意識し、話して良い場面以外での私語は慎むようにしましょう。

研修会に参加して更なるスキルアップを目指そう!

保育士はニーズが多様化しており、求められるスキルも様々です。国の「保育士等キャリアアップ研修」をはじめとした研修の機会をうまく活用し、子どもへの理解を一層深めていきましょう。

日々の保育が忙しくなかなか時間が取れないという問題もありますが、現在はオンラインでの研修が可能なところもあるのでうまく利用してみると良いでしょう。
今後のキャリアアップや自分の思い描く保育に合わせ、研修を受けて見ましょう。

おむつの管理が楽になる手ぶら登園

手ぶら登園

おむつのサブスク手ぶら登園( https://tebura-touen.com/facility )とは、保護者も保育士も嬉しいおむつの定額サービスです。手ぶら登園は、2020年日本サブスクリプションビジネス大賞を受賞し、今では導入施設数が1,000施設(2021年6月時点)を突破しています。

保育園に直接おむつが届くため、保護者はおむつを持ってくる必要がなくなり、保育士は園児ごとにおむつ管理をする必要がなくなります。

>>手ぶら登園資料ダウンロードはこちら

手ぶら登園公式LINE