手ぶら登園保育コラム

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保育士の待遇改善はできる?現状の問題点と解決策を解説!

保育士の待遇改善はできる?処遇改善手当・キャリアアップ研修制度を解説!

いくら「保育士は大変」だと覚悟はしていても、給料の低さ・業務の多さにため息をついてしまいませんか。

とくに保育士の給料が実際の業務に見合っていないと感じている方は多いです。

保育士の待遇を改善するには、まず保育士という職業の現状から問題点を探し出す必要があります。
具体的に問題点を炙り出せれば、保育士としての働き方も改善しやすくなります。

国の制度に頼るだけでは、保育士の問題点を解決するまでに時間がかかってしまい、子どもたちの施設が必要なときになったときに間にあいません。

保育園で改善できるところは改善し、保育士の待遇改善を目指しましょう。

保育士という職業の深刻な問題点5つ

保育士ではなく、保育士という職業自体に降り掛かっている問題点はなんなのでしょうか。

たくさんありますが、その中でもとくに深刻な問題を5つ挙げます。

人数不足

待機児童数が問題視されてるのと同時に、保育士不足も問題視されています。
保育士の数が減っているので、保育園も受け入れる子どもの数を減らさなければいけません。

待機児童を減らそうと保育士の作業量を増やすと、保育士は一層過酷な職業として取り上げられるようになり、保育士として働こうと考える人の数も減ります。

この負の連鎖によって、待機児童数はますます増えていき、保育士数はますます減っていきます。

保育士免許を取得する人の数を増やすことはできませんが、いま保育士として働いている人が離職しないように配慮することはできます。

保育士が保育士として働き続けたいと思えるような取り組みが必要です。

サービス残業

保育士の人数不足に通じるところがあります。
保育士の数が少ないだけでなく、そもそも保育士は作業量がとても多いです。

中には保育士がやらなければいけない仕事なのか、疑問を抱くような仕事もあります。

業務時間や残業時間だけでは終わらず、家に持ち帰って行う仕事や休憩時間に行う仕事も多く、働いているのに給料が支払われないサービス残業がたくさんの保育士の心と体を蝕んでいます。

作業を効率化したり、保育士の業務量を減らして事務員を新たに雇ったりして、保育士の負担を減らすことが必要です。

低賃金

多くの保育士は、業務の大変さと給料が見合わないと思っています。

時給の平均は1200~1800円なので、そこまで低く感じない方も多いと思いますが、実際はサービス残業をしている時間が1日4時間ほどあります。

サービス残業の時間も含めて計算すると、保育士の時給の平均は800~1200円となります。
この値段だとアルバイトとあまり変わらないので、保育士の賃金は業務の大変さに見合っていないと言えます。

そもそもサービス残業時間を考慮しなくても、保育士の賃金は命を預かる保育士の大変さに釣り合っていません。

サービス残業時間を減らしたり、保育士の給料が上がるような制度を取り入れることが必要です。

人間関係

保育士は子どもたちの世話だけでなく、保護者とのコミュニケーションもとらなければいけません。

保護者と円滑な連携を取ることがより良い保育に繋がるからですが、昔と比べて保護者は保育士に一層高い基準を求める傾向があります。
また、保育士は女性が多い職場なので男性だけの職場よりも揉め事が起こりやすく、メンタルの疲弊が激しくなります。

保育士のメンタルケアと保護者と円滑に迅速に連絡が取れる仕組みを取り入れる必要があります。

休憩時間の少なさ

保育士は休日に出勤したり、保護者の状況によっては早朝・深夜も働かなければいけません。
また、自宅では持ち帰った仕事をこなし、昼休み時間では連絡帳を書いたり事務作業をしているため、まとまった休憩時間をとることができません。

送迎バスの子どものいない時間や掃除の時間で、体力を回復しているという保育士さんも多いです。

作業量に対して賃金も休憩時間も少ないので、保育士として働き続ければ体や心を壊してしまうかもしれません。

保育士が休める仕事環境を整える必要があります。

保育士の待遇の改善策

保育士の問題点を解決していかなければ保育士の数はどんどん減っていきます。
そうなると待機児童の問題はますます深刻化します。

これらの保育士の問題点を解決するにはどうすればいいでしょうか。

保育士処遇改善手当

子どもの命を預かる責任に加え、業務が多いのにもかかわらず、保育士の給料は他の職業に比べても低く、離職や退職につながっています。
また、過去保育士として働いていた潜在保育士は多いのですが、仕事と家庭の両立が難しかったり、給料が低かったりすることから、復職しない人も増加しています。

そのような実情を踏まえ、国は保育士不足の解消のため、2013年に「保育士処遇改善等加算」制度を作成しました。

2015年には「処遇改善等加算Ⅰ」を導入し、2017年には、給料アップと保育士のキャリアアップの内容を盛り込んだ「保育士処遇改善等加算Ⅱ」を作成しました。

これらを導入することによって、保育士の賃金の低さを多少軽減することができます。

宿舎借り上げ支援事業

条件を満たす保育士の家賃を大幅に減らすことができる制度です。
家賃以外にも税金負担を軽減したり、初期費用の免除などのメリットがあります。

宿舎借り上げ制度の助成金は、保育士個人の給料に上乗せされるわけではなく、保育園が借りた物件に対して支払われるので、保育士から希望があれば積極的に採用するようにしましょう。

条件や負担額は自治体によって異なるので、自分が勤務している保育園はどの自治体に属しているのか、事前に確認しておきましょう。

ICTシステムの導入

連絡帳を書いたり、保護者とコミュニケーションをとるときにICTシステムを活用するようにしましょう。
ICTシステムとは園児管理や文書作成、保護者との情報共有などを行う機能が搭載された電子システムのことです。

ICTシステムを活用することによって、連絡帳への天気の記入や体調確認、出席確認などを迅速に行うことができ、保育士の作業量を減らすことに繋がります。
また、他の施設との連携も取りやすくなります。

作業量を減らすだけでなく、子どもが急に体調を崩したときに保護者へ早く連絡を入れるなど、保護者との迅速なコミュニケーションにも役立ちます。
また、ほかの保育士と仕事の分担をしたりシフトの希望を募集したりするときにも活用することができます。

国も1施設に100万円の補助金制度を開始するなど、保育業界へのICT導入を積極的に推しているので、あなたが働く保育園にも導入してみてはいかがですか。

キャリアアップ

リトミック指導者や絵本専門士など、プラスアルファで資格を取得することによって独自の手当が給料に加算される園もあります。

資格手当の制度を取り入れることで、保育の質も向上しますし、保育士も自分の実力に見合うような給料を得ることができます。

保育士の賃金を増やすために、積極的にオススメしましょう。

まとめ

雇われている身である保育士は、自分たちの勤務している保育園に関する大きな決定をすることができません。

しかし、保育士の待遇を厳しい状態のままにしておくと保育士の離職に繋がり、さらに過酷な職場となってしまいます。

保育士がなにを求めているのか、保育士の問題点は何かを考え、適切な対処をしていきましょう。

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