手ぶら登園保育コラム

保育園の運営に役立つ情報を発信

続くコロナ禍で、保育園はどうしてる?感染症対策や悩みについて聞いてみました

新型コロナウイルスの感染拡大から1年を超え、現在の保育現場ではどのような対策が行われているのでしょうか?

今回は、手ぶら登園利用の保育士に対して「感染症対策についてのアンケート」を行いました。
マスクの着用や保護者とのやりとりの変化、運動会などの行事についてなど、頂いた回答・意見をご紹介します。
※アンケートの回答内容を掲載するにあたり、文意を損なわない範囲で修正を加えています。

施設内でのマスクなど飛沫対策グッズの活用について

屋外に出るときや、人と接するときは、マスクを着用するのが当たり前となってきていますね。
そこで、保育施設内ではどのようなマスクなどの飛沫対策グッズを着用しているかを聞いたところ、「不織布マスクをつけている」という答えが93.9%となりました。
不織布マスクを付ける理由として多かったのは、「効果の高い不織布マスクだと保護者から安心を得やすいから」でした。
また、マスクを着用することで生じる不都合なことについて聞いてみたところ、

  • 口元が隠れることで保育士の表情を子たちに見せられない点
  • 食事指導の際に口元が見せられない点

などが挙げられていました。

マスクで顔が隠れることが子どもたちの発達に与える影響を心配する様子が伺えます。

施設内ではどの種類の飛沫対策グッズを付けていますか?

施設内ではどの種類の飛沫対策グッズを付けていますか?

上記グッズを選んだ理由

  • 園でマスクの種類が決められているから。
  • 各自の判断で一番良いと思うマスクを使用している。
  • 飛沫の侵入・拡散を防ぐ効果が高いから。また、県の方針により(1枚目は不織布2枚目は素材自由)マスク2枚着用中。
  • 清潔さを考えると、汚れたらすぐ取り換えられる不織布マスクを利用している。
  • 効果の高い不織布マスクは保護者から見ても一番安心なため

など

飛沫対策グッズを使うことで不都合なことはありましたか?

飛沫対策グッズを使うことで不都合なことはありましたか?
  • 子どもがマスクを引っ張ってつけていられない。口元が見えない状態のため、子どもたちが保育士を真似してしゃべることが減った気がする。
  • 外遊びの際は熱中症対策のため、子ども・職員のマスクを外させている。
  • 細かい表情を読み取りづらい。言葉を覚える段階の幼児には口元を見せたい。
  • 保護者様の中には、感情の育ちに影響があるのではと、心配をされて相談に来られた方もいました。
  • 特にない。子どもの表情を読み取る力に驚いている。
  • 子どもとのコミュニケーションが取りにくくなって、子どもも先生の名前を覚えてくれないことが多くなった。
  • 特に0歳児の食事指導において『もぐもぐね』と声を掛けても口元が見えない事

など

保護者とのやり取りについて

保護者とのやり取りについて

新型コロナウイルスの流行後、「保護者とのやり取りについて変更した点がある」と回答した園が約9割でした。そのうち、多くの保育園では保護者との接触時間を減らすために、子どもの受け入れ・受け渡し方の変更を行っていました。

園舎へ入ることを保護者に遠慮していただく代わりに、子どもたちの園での様子を写真や動画などで見せる、といった工夫を凝らしている園が多いようです。

新型コロナウイルス流行後、保護者とのやり取りで変更したことはありますか?

コロナウイルス流行後、保護者とのやり取りで変更したことはありますか?

保護者とのやり取りで具体的に変わったこと、変えたことを教えてください。

  • 保護者は園舎には入らず、玄関での受け入れ・送り出し。全園児玄関で健康観察票を記入。お迎えの時の会話をより丁寧にしている。
  • 送迎時の室内への入室を遠慮してもらった。写真付きで子どもの毎日の様子をボードに貼って、保護者へお知らせできるようにした。
  • 登園・降園時、玄関に飛沫防止カーテンを設置し、保護者は入れないようにした。お伝えの内容は簡潔にし、子どもの様子は毎日アプリにて写真入りで配信することで対応した。
  • お迎え時刻を早めてもらったり、時間をずらしてもらったりしている。

など

運動会など園内での行事について

運動会など園内での行事について

昨年度、無観客や人数制限などの工夫をした上で「運動会を実施した」と回答した園が66.6%でした。今年の予定について聞いてみたところ、「運動会実施・実施予定」という回答が81.8%となりました。今後は観戦状況などを鑑み、しっかりと対策を行ったうえで実施したいという施設が増えているようです。

また、運動会を縮小・中止する代わりに、子どもたちだけで楽しめる行事や園庭遊具を増やしたり、園での様子を動画にして保護者に共有したりなど、各園で様々な工夫がされていました。

昨年度の運動会は実施しましたか?

昨年度の運動会は実施しましたか?

運動会はどのような工夫をして実施しましたか?(実施と答えた方のみ)

人数制限などの工夫をして実施

  • 各家庭保護者2名まで。3・4・5歳児のみ。3歳児は時間差で早く行い、終了と同時に解散。
  • 2mの間隔がとれる範囲内での人数制限(園児も保護者も)。換気・消毒・短時間。
  • 1家庭2名まで、屋外で実施、検温・手指消毒をその場で行い記録した。
  • DVDで運動会の様子を撮影。また、学年ごとに時間を区切り、各家庭1名まで参加可能にした

など

無観客で実施

  • ネットでの動画配信及びDVD販売、写真販売を行った。
  • DVD動画を配布した。
  • 保護者の観覧を無くして、ホームページに動画をあげた。

など

今年度の運動会は、どのようなご予定ですか。

今年度の運動会は、どのようなご予定ですか。

中止や縮小した行事の代わりとして、追加で実施した活動やイベント等があれば教えてください。

  • 子どもだけでの祭り、運動会、遠足、お楽しみ会などに切り替え、動画配信などをした。
  • バス遠足を行ったり、敷地内に砂場やボルダリングなど遊具を増やした。
  • 園内での遠足ごっこ。園の窓ガラスに目張りをして少し穴をあけ、そこからの保育参観。(保護者の都合のいい時間に)
  • 保護者と一緒に楽しめなくなった行事は、子どもたちだけで思いきり楽しめるよう、ゲームコーナーやミニシアターなど、数日楽しむように設定した。クリスマス発表が実施できなかった為、日頃の表現遊びの様子をビデオで撮りだめ、DVDに編集して配布した。
  • 親子での交流イベントは中止。家族紹介カードを作成し、家族写真や名前の由来など、保護者同士での関わりを持てるようにした。
  • プールの代わりに泥んこや絵具・小麦粉等で大胆に遊べるようにした。

感染症対策で困っていることについて

感染症対策で困っていることについて

最後に、感染症対策で苦労している点について聞いたところ、感染症対策の備品の購入が多い、安全確保が難しい、正しい感染症対策についての情報を得るのが難しい、等が挙げられました。

また、その他にも保護者への対応や、休日でも職員が外出を控えているなど、精神的な負担も大きいことが伺えます。

  • 園舎も園庭も狭い保育園なので、密を避けることに苦労している。正しい情報を得ることが難しい。
  • 地域・保護者の感染対策への意識の差が大きく、園児の受け入れ体制に不安を感じている。職員は県外・町外への往来や外食の自粛等々、感染予防対策には十分気を配っている。しかし、対策をしていない人とふれ合うこともあるため、子どもたちや職員を守っていけるのか不安。
  • マスク、消毒等購入や追加で購入するものが多い。(パーティションなど)
  • 保護者のストレス値が高い方がおり、保育園がその保護者のはけ口のようになり、言いがかりのようなクレームが増えた。感染リスクと熱中症リスクのバランス。保育者と子どものアタッチメントの重要性と距離の矛盾。
  • 0・1・2歳児のため、マスクができない。たとえ家族感染していたとしても症状がない場合があるなど、感染のリスクが高く職員の不安は強い。清掃、玩具の消毒の徹底、お子様の健康状態の把握などはもちろんの事、職員の健康自己管理、外出を控える生活など負担が大きい。
  • 長期化している事で、だんだんと気持ちの緩みやこれくらいなら大丈夫という意識を持つ人が多くなってきている

まとめ

今回は保育園での感染症対策に関するアンケート調査を行いました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございます。

感染症対策について、園それぞれで様々な取り組みをされています。
消毒、清掃、3密の回避といった対策はもちろん、子どもたちに少しでも楽しく過ごしてもらえるよう、行事等も園毎に様々な工夫をされていることが分かりました。

今回のアンケートが感染症対策や保護者とのやりとり、行事の実施について悩まれている方の参考になれば幸いです。

アンケート調査概要

ユーザー属性

アンケート調査概要

調査時期:2021年5月7日(金)~2021年7月3日(土)
調査対象:33名(手ぶら登園利用の保育士)

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