保育士に多い転職理由とは?面接の際の伝え方もご紹介

一度は転職を考えたことのある保育士さんも多いのではないでしょうか。「給料が安い」「仕事量が多すぎる」「人間関係がつらい」など保育士を取り巻く環境は問題も多く、転職を検討する保育士も珍しくありません。
しかし、転職先の面接で「どうして辞めたの?」と理由を聞かれたとき、正直に「給料が安かったからです!」や「人間関係がつらくて…」とは言いづらいものです。
そこで今回は、保育士に多い転職理由と、面接の際の伝え方について紹介していきます。
保育士に多い転職理由

保育士に多い転職理由には、人間関係や待遇面、方針の違いなどさまざまなものが挙げられます。具体的に見ていきましょう。
人間関係がよくない
保育士は、先輩・後輩保育士や主任、保護者や祖父母、地域の住民など、子ども以外の人との関わりも多い職業です。
また、男性保育士が増えたとはいえ、まだまだ女性が大半を占める保育士は、女性ならではの人間関係問題に悩む人も珍しくありません。
たとえば、下記のような問題があります。
- 価値観が合わない
- 嫌がらせをされる
- 理不尽なクレームを受ける
- 機嫌によってきつく当たられる
保育士は1人ではなくチームで動くので、クラス担任同士の関係がギクシャクしていると大きなストレスとなり、精神的につらいものです。
仕事量が多い
保育士は、子どもと関わる以外にも多くの仕事を抱えています。
【子どもに関わらない業務の一例】
- 保護者との連絡帳
- 保育記録
- クラスだより
- 行事の準備
- クラス製作
子どもの午睡時も休憩しているわけではありません。
午睡時こそ、製作準備をしたり連絡帳を書いたり、未満児クラス(特に0.1歳児)はブレスチェックを行ったりと、やるべきことは多岐にわたります。
勤務時間に仕事が終わらないことも多々あるのです。こうした仕事量の多さから、転職を決意する人もいます。
給料が安い
保育士の給料は、決して高くありません。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2019年の保育士の平均給与額は、全国平均で24.4万円となっています。
24万円の給与から保険料などを引くと、平均20万前後ほどです。家賃が高い都会の保育士や、家族を養わなければいけない保育士にとっては、生活できないことも考えられます。
仕事量の多さと、給料の安さが見合わないと、やる気もでなくなってしまいますよね。「もう辞めたい」と転職する保育士も少なくありません。
保育方針の違い
保育方針は園によって異なるため、自分の理想とする方針と違う場合もあります。
たとえば「子ども主体で、のびのびした育ちを重視する園」もあれば「運動面に特化している園」や「教育に力を入れている園」もあるでしょう。
保育に対する自分の考えや価値観と、保育方針に相違があると「やりがいを感じない」「納得できない」と感じて仕事を続けることが難しくなります。
「私の考えに近い理念の保育園はないかな」と転職を考える人もいるのです。
体力がもたない
子どもは元気いっぱい、エネルギッシュに遊びます。子どもと一緒に追いかけっこしたり、抱っこしたりする保育士もまた、体力が必須です。
- 子どもについていく体力がもたない
- 中腰の姿勢が多く、腰痛がひどい
- 膝が痛い
体力がもたないだけでなく、体を壊してしまう人も多い保育士の仕事。とくに腰痛に悩まされる保育士は多く、ひどくなって退職を検討する人もいます。
【パターン別】転職理由の伝え方

面接の際、質問に対して率直に答えることは重要ですが、答え方によってマイナスな印象を与えてしまうことがあるのも事実です。
転職理由の伝え方をパターン別に紹介していきます。
人間関係の場合
人間関係が転職理由の場合、ポジティブな言い方に変換しましょう。他の保育園への転職でも、一般企業への転職でも、人間関係はつきものです。一般企業で働いたとしても、同僚や上司・取引先との人間関係もありますよね。
そのため、「うまく連携がとれなかった」「クラスの雰囲気がよくなかった」と、正直に伝えてしまうと、マイナスな印象を与えてしまうことにもなり兼ねません。
言い方をプラスに変えると、印象もよくなるでしょう。
【例1:上司とやり方が合わなかった】
自分とは違った保育の視点を学べました。人によって異なる保育を知ったうえで、やはり自分は「子どもの主体性を大切にした保育をしていきたい」と感じたため、貴園の方針に魅力を感じました。
また、人間関係については、あえて触れずに希望を伝えるだけにとどめてもよいでしょう。
【例2:希望を伝える】
アットホームな環境で働きたいと思い、転職しました。
大規模保育園では、一人ひとりの役割がしっかりと決められていたため、やりがいもあり勉強になりましたが、やはり私はアットホームな雰囲気の中で、他の保育士とも協力しながら子どもと関わっていける保育をしたいと思っています。
仕事量が多い場合
仕事量が転職理由の場合は、ある程度正直に話してもいいかもしれませんね。
ただ、「仕事量が多かった」「残業が多かった」というだけでは「うちの園でも続かないかも?」などと思われてしまう可能性があります。効率よく働くことに焦点を当てた言い方をするといいでしょう。
【例:残業が多かった】
子どもの出欠確認や事務作業なども手作業だったため、どうしても時間外勤務が多くなっていました。貴園では、システムの導入などで効率化を図っていると知り、メリハリのある働き方ができることに魅力を感じたので応募しました。
保育方針の違いの場合
保育方針の違いが転職理由の場合は、伝え方に注意しましょう。なぜなら、マイナスな印象を与えてしまう場合があるからです。
どの会社にも、方針や理念はあります。「前職の方針とは合いませんでした」と、否定したような言い方は避けましょう。
面接先の採用担当者から「うちの園の考え方に近い」と思ってもらえるようにすると、いいですね。
【例:保育方針が合わなかった】
私は、アットホームでのびのびとした生活を送れる保育園で働きたいと思っています。貴園の保育方針は、私の目指したい保育に近いと思い、今回応募させていただきました。
待遇面の場合
給料が安く、生活が苦しくて退職したケースもあるでしょう。待遇面が原因での転職の際は、キャリアアップしたいという視点にするのがポイントです。
【例:給与が安かった】
貴園では、研修制度や人事評価制度などが充実しているとお聞きしました。私はキャリアアップしたいと考えているため、貴園では自身の経験やスキルが活かされるのではないかと思い、志望しました。
体調不良の場合
体調不良の中には、腰痛や膝の痛みから、退職せざるを得ない状況になった人もいるのではないでしょうか。体調不良が理由だった際は、体調不良だった事実を打ち明けましょう。
あわせて「今は回復している」ことも伝えます。
【例:腰痛が悪化してしまった】
ある日、腰を痛めてしまい生活にも支障がでるようになってしまいました。そこでで、健康を優先するために1度退職することを決め、治療に専念しました。
現在は腰も回復し、問題なく仕事に取り組めるため、再度保育業に携わりたいと思い志望しました。
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まとめ

転職は悪いことではありません。また、転職理由もさまざまです。
一人ひとり事情や悩みは違いますが、大事なことはネガティブな転職理由をそのまま伝えないこと。
面接の際には転職理由をポジティブな言葉に言い換えるほか「解決済みである」といったニュアンスのフォローをつけ加えて答えましょう。伝え方を変えることでグッと印象が良くなりますよ。
転職理由は面接の際、必ずといっていいほど聞かれる項目です。話す内容を練習しておき、リラックスして面接に臨みましょう。
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