保育士に向いていない人の特徴とは?悩んだときに考えてほしいこと
「私には保育士は向いていないのかな」と悩んでいませんか?先輩保育士から注意を受けたり、子どもとの関係がうまく築けなかったりすると、自信を失くしてしまうこともあるかもしれません。
では、保育士に向いていない人とは、どのような人なのでしょうか。今回は、保育士に向いていない人の特徴や「私、保育士に向いていないかも…」と感じたときに考えてほしいことを紹介します。
保育士に向いていない人の特徴
保育士に向いていないと感じる人には、「子どもが苦手」「人とのコミュニケーションが苦手」「人前に出るのが苦手」などの特徴があります。それぞれ具体的にみていきましょう。
子どもが苦手
子どもが苦手な人は、保育士には向いていないかもしれません。なぜなら、保育士は子どもと関わるのが仕事だからです。
保育士の仕事内容には、次のようなものがあります。
- 子どものおむつ替え
- トイレトレーニング
- 食事の補助(食べさせるだけでなく、食事のマナーなども教える)
- 周りに対する愛着をもち、信頼感・安心感を育むように導く
- 発達段階に応じた援助
子どものおむつ替えや食事の補助といった生活面のお世話から、子どもがぐずったときにあやしたり、友だちとのトラブルのときに対応したりといった精神面での手助けもします。
単なる子どもの遊び相手ではなく、子どもの成長をサポートする専門職として、子どものいいところを褒め、悪いことをしたときには叱ることが求められるのです。
また、子どもはいつでも大人の思い通りに行動するわけではありません。突然機嫌が悪くなり、怒ったり叩いたり叫んだりと、大人にとって困る行動をとる日もあります。
こうしたときに「やっぱり子どもは苦手だ」と思うのなら、保育士の仕事はつらく感じるはずです。
一方で、どんな場面でも真摯に子どもと向き合うことができるなら、保育士に向いているといえます。
人とのコミュニケーションが苦手
人とのコミュニケーションが苦手な人は、保育士の仕事を大変だと感じるかもしれません。保育士は「人 対 人」の関わりが多い職業です。
子どもだけでなく、同僚や先輩、保護者や祖父母、主任や園長などさまざまな人とコミュニケーションをとらなければなりません。女性特有の人間関係の問題もあるため、うまくいかずに悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
明るく社交的な保育士は、子どもに好かれます。それは、保護者や先輩保育士にとっても同じで、笑顔の多い保育士は、話しかけやすく好印象です。
また、コミュニケーション能力は、社会生活を送るうえでも必要なため、子どものいいお手本となる必要があります。
ただし、コミュニケーション能力が高くないと保育士はできないかというと、必ずしもそうではありません。
保護者との連絡帳を例に挙げてみましょう。
- A…明るいが連絡帳が雑。内容から子どもの様子が伝わってこない
- B…おとなしい性格だが連絡帳がていねい。内容を詳細に書いており、子どもをよくみてくれているなと感じる
AとBを比べると、Bの保育士の方の対応を、保護者はうれしいと感じます。会話でのコミュニケーション能力だけでなく、文章で伝えるスキルなども大切です。
誰にでも明るく接するに越したことはありませんが、保護者に誠実な対応をする、報告・連絡・相談をしっかりするといったことができれば、保育士として活躍できる可能性は十分あります。
何回も会話をしているうちに、おのずとコミュニケーションに対する苦手意識もなくなってくるものなので、それほど心配はいりません。
体力があまりない
保育士は、体力がないと苦労するかもしれません。理由としては、次のようなことが挙げられます。
- 子どもを抱っこしたり、おんぶしたりする
- 追いかけっこなど、子どもと一緒に走り回る
- 重たい荷物を運ぶ重労働もある
保育士は、子どもたちのエネルギッシュさについていかなければならないため、ある程度の体力が必要だといえます。
また、男性保育士が増えたとはいえ、まだまだ女性が多い保育士の世界では、重たいものの運搬も自分たちで行うことがほとんどです。たとえば、運動会のテントや夏祭りのやぐらの設置、おゆうぎ会で使う大道具なども保育士が運びます。
子どもと関わりながら、こういったハードな力仕事もしなければならないため、体力があるに越したことはありません。
ただし、ジムに通うほどの筋肉・体力が必要なわけではないので、日々子どもと過ごしているうちに、自然に体力がついていた、ということもあります。
疲れたときは休息をとる、無理しすぎないなど、自分で自分の体調管理ができる人なら、少しずつ慣れて体力もついていくはずです。
人前に出るのが苦手
人前に出るのが苦手だと、最初は少し大変な思いをするかもしれません。保育園では、人前に出る機会が年に何回かあります。
【人前に出る機会の例】
- 親子遠足時のバスレクリエーション
- 毎月のお誕生会の司会や出し物
- 運動会やおゆうぎ会の司会・進行
- 職員会議の司会・進行
- 卒園式・入園式のピアノ演奏
保育園は行事が多いので、子どもの前に出る機会のほか、イベントの司会進行などで保護者や職員の前に立たなければならないこともあります。
「声が小さい」などと注意されると落ち込んでしまい、自信を失くしてしまう人もいるかもしれません。しかし、今働いている保育士も、最初から人前に出るのが得意だったとは限りません。
誰でも最初は緊張したり、失敗したりします。先輩保育士は、多くの経験を積んで今があるのです。何回も経験することで、場慣れして、人前に出ることに対する苦手意識も薄れていきます。
汚れることに抵抗がある
衣服や身体が汚れることに抵抗がある人は、不快に感じる場面が多いと思われます。
子どもは、泥あそびをしたり、地面に座って遊んだりすることも多いので、衣服が汚れがちです。また、園庭の草花や昆虫を手に取って観察したりもします。
生活面においても汚れることは多々あるので、一例を挙げてみましょう。
- 子どものおもらしの処理
- 汚物・嘔吐物の処理
- 唾液のついたおもちゃの洗浄(乳児クラス)
保育士として働くには、汚れることを覚悟しておかなければなりません。「苦手なのでしません」「触りたくないので、やりません」で避けることは難しいです。
最初はつらいかもしれませんが、何回も汚れるうちに気にならなくなる可能性もあります。「このくらい大丈夫」と思えるようになると、保育士の仕事も十分こなせるようになるはずです。
保育士に向いていない人はほぼいない
ここまで、保育士に向いていない人の特徴を挙げてきました。しかし、実は保育士に向いていない人はほぼいません。
なぜなら、苦手は改善できるからです。保育士に限らず、誰でも苦手なことはあります。
- 人と話すのが苦手
- 運動が苦手
- ピアノが苦手
- 書くことが苦手
苦手意識は、場慣れや自分が意識することで改善・克服できます。
「なんとなく勧められたから保育士になった」という方もいるかもしれません。しかし、そういった保育士でも、子どもと向き合い、成長をサポートしようという気持ちさえあれば、保育士としての適性はあるといえます。
保育士に向いている人・向いていない人に、絶対はありません。苦手なことがあっても、他に得意なことや好きなことがあればカバーできます。
- コミュニケーションが苦手でも、書類作成が得意
- 人前が苦手でも、製作や造形に優れている
- 外あそびは苦手だけど、絵本の読み聞かせは好き
こういった個性を大切にしていくこともまた、重要なことです。
保育士に向いてないと感じたときに考えること
保育士に向いていないのかな…と感じたときは、どうして保育士になろうと思ったのかを振り返ってみましょう。
保育士を選んだ理由を振り返る
なぜ保育士になろうと思いましたか?もし、「子どもが好きだから」「子どもの成長に携わりたかったから」といった理由で選んだのなら、保育士の資質は十分あります。
「子どもの発達のために、自分がどう関わったらいいかな、何かできることはないかな」と考えられるのは、保育士として働くうえで1番重要なことです。
その思いをもって保育士を目指したのなら、あなたは保育士に向いています。向いていないと感じた根本の原因を見つけて、振り返ってみましょう。
働き方を見直す
保育士はさまざまな働き方があるので、時間や体力に余裕がなくてつらいと感じるなら、現在の働き方を見直してみるのもおすすめです。
たとえば、仕事量がネックになっている場合は、派遣やパートといった雇用形態に変えてみるだけでも、身体の負担が減り楽になります。
自分が働きやすい環境を整えるために、思いきって転職してみるのもおすすめです。
まとめ
つまづいてしまったとき、「保育士に向いてないのかもしれない」と感じることもあるかもしれません。
しかし、子どもが好きという気持ちがあるのなら、保育士の資質は十分あります。苦手意識は、自分の気持ちの変化や様々な経験を重ねることで、改善可能です。
「向いていないのかな…」と感じたときこそ、どうして保育士を目指そうと思ったのかを振り返ってみてくださいね。
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