手ぶら登園保育コラム

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自然体験活動を基軸とした「森のようちえん えくぼ保育園」のご紹介

自然体験活動を基軸とした「森のようちえん えくぼ保育園」のご紹介

自然環境を利用した幼児教育を行う森のようちえんですが、世界、日本ともに広がりを見せています。
今回は、滋賀県にある「森のようちえん えくぼ保育園」をご紹介させていただきます。

(動画)えくぼ保育園の活動風景

カエルの鳴き声、鶯の鳴き声、風がそよぐたびに揺れる木々のざわめき…春の土の香りがたちこめる森に溶け込むように、元気なえくぼっ子の声が聞こえてきます。

これが、「森のようちえん えくぼ保育園」の日常です。
一番時間の長い年中・年長で6時間近く、雨の日も風の日も暑い日も寒い日も、毎日野外で過ごしています。

2018年6月、「森のようちえん えくぼ保育園」は、滋賀県大津市・堅田に開園しました。
運営形態は“企業主導型保育園”ですが、「子どもを信じて待つ保育」や、「自然環境や里山の暮らしを活かした保育」を実践する“森のようちえん”です。

“森のようちえん”とは、北欧諸国発祥の、自然体験活動を基軸とした子育て・保育、乳児・幼少期教育の総称です。“森のようちえん”の【森】は、森だけでなく、野山、里山、畑、都市公園など、広義にとらえた自然体験をするフィールドを指します。

予め用意された大型遊具等は基本的には使わず、葉っぱや枝、土、泥、水などを使った遊び、生き物との出会いなどの中で、子ども達自身から自由な遊びが生まれていきます。

えくぼ保育園での活動

また、子どもの力を信じ、子ども自身で考え行動できる雰囲気を作ることを大切にしており、異年齢の少人数集団で活動することも特徴です。

日本での運営形態は自主保育、NPO法人、認可幼稚園・保育園、認可外園など様々ですが、2006年より全国で森のようちえんを実践する団体で「NPO法人全国森のようちえんネットワーク」が結成され、情報交換や交流の場が作られています。

「森のようちえん えくぼ保育園(以下、えくぼ保育園)」は、関西一円の水瓶である琵琶湖を囲む滋賀県の南西部、大津市に位置しています。

琵琶湖と比叡山・比良山地とに挟まれ、南北に縦長な地形で、南部は大阪・京都のベッドタウンでもあり、古くからの家々や田畑と新しい住宅街とが混在するまちです。

その中でも、えくぼ保育園の活動フィールドである堅田・仰木地区は、交通利便性もありながら、棚田や田畑、集落があり、川や琵琶湖にも近く、森の保育を行う上で魅力的な環境が整っています。
園舎はJR堅田駅から徒歩5分、県道沿いの角地に位置し、0才児~5才児40名が通っています。

主な野外フィールドは、県営春日山公園(大津市真野)、えくぼ農園(大津市仰木・私有地)、うらちゃん農園(大津市仰木・私有地)、天水(大津市仰木・棚田)、たき火家(大津市仰木・民家)、びわ湖、川などです。

えくぼのフィールド

夏場には、琵琶湖や滝つぼ神社(木陰を流れる清流)や園舎から徒歩圏の小さな都市公園に散歩に出掛けることもあります。
子ども達は、毎朝園舎に登園をして、野外フィールドまではスタッフが運転する園バスを利用して移動しています。

また、野外での保育を実施するに当たり、小児救命救急法(EFR-CFC)ライセンス取得やリスクマネジメント研修の受講をし、「森のようちえん団体安全認証」を受け、体制を整えています。

子ども、保護者、スタッフ、そして地域の方々や行政の方々。また、給食の食材の生産者や配送者の方々、子どもやスタッフの健康診断をしてくださる診療所の方々など、出逢いの数だけドラマがあります。

えくぼ保育園の一日 ~子ども時間ですごす~

えくぼ保育園では、日々の活動が子ども達の「今日は何する?」で始まります。
それは、大人からすると“何が起こるかわからない保育現場”でもあります。

困りごとがあれば、子ども達自身で話し合い、解決するまで大人はなるべく口と手を出さずに見守ります。それはとても時間の掛かることだったり、時には決めきれないこともあります。ですが、まずは“子ども達自身が選択してみること”が大事だと考えています。

時に失敗したり、思っていたようにいかなくても、「自分でやってみた」という満足感や手ごたえを、子ども達は日々感じ、心の中に積み上げています。

えくぼ保育園での活動

子どもを信じて待つ保育 ―保育理念―

えくぼ保育園では、次のような保育理念を掲げています。
“自分の心で感じ、自分の頭で考え、自分の足で歩く子どもを育むために「子どもを信じて待つ保育」を実践します。”

“待つ保育ってどんなんだろう?”“待つって、いったいどこまで待てばいいんだろう―?”
大人なら、誰しもがそんな思いを抱きます。
そこには答えが無く、大人にとっても心が揺れる体験でもあります。

しかし、子ども達は時に大人の想像の枠ぐみでは考えもしなかった解決方法を導き出したり、心の揺れを心の中にたくわえ、あるとき表に出してくれたりします。

毎日「おなじ」がない自然の中で、子ども達の心も毎日「おなじ」がありません。
子ども達はこの豊かな自然に抱かれて、四季の変化を感じながら次々と遊びをみつけ、考え、創り出していきます。

たくさんの自然、命、里山の暮らし、友だちとの関わりは、「であい」に満ちています。そして、たくさん笑って、泣いて、怒って、叫んで、子ども達の感情も大忙しの毎日です。

1時間のけんかは、長いですか?

この日の活動場所は、春日山の「めだか駅」(子ども達が命名)です。
「探検に行くひと~」と、子ども達が声をかけあいます。

ところが、なかなか出発できません。けんかがはじまったようです。
これもえくぼ保育園の日常です。

用意を待ってほしいお友だち、早く行きたいお友だち。
そんな些細なことですが、子ども達は気持ちをぶつけ合います。
スタッフは、なりゆきを見守ります。

年長さんが助けに入ります。
なかなか出発できないので、「探検やめる―」と違う遊びを始める子もいます。

それでも、やっと出発したのは、1時間後・・・探検したのはたった10分。

1時間のけんかは長いですか?
10分の探検は短いですか?

正解のない現場で、スタッフも揺れながら、子ども達と関わります。

「時間なくなったから走って探検してきたー」と駆け足で満足気に帰ってくる子ども達を見ていると、この笑顔の中に「今しかできない大切なこと」があると思っています。

>>森のようちえん えくぼ保育園のホームページ

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